2014年9月9日火曜日

なんということだ



誕生日よりちょうど20日前に東京の友人が来てハードカバーのガルシア=マルケス『百年の孤独』をプレゼントしてくれた。
そして、誕生日よりちょうど20日遅れて京都の友人から佐藤貢『旅行記(前編)』が届いた。


『百年の孤独』はもらった日から3日間、読み続けて半分を読了。
その後半月のあいだ本を開くことができず、休日を利用して後半部分を1日で読了。
そんな間があいてしまったような変な読み方をしていたのに、びっくりするぐらい違和感なく
続きを読み進めることができる本だった。
一つ一つのエピソードのディティールがしっかりしていて
空気感がたちどころに立ち現れる物語の強度がすさまじいと思った。
きっと金太郎飴のようにどこを切っても、どこから読み始めてもそうなんだろうと思う。
読み終わったあとただ一言 「なんということだ!」
それ以外になにも言葉が見つからなかった。




そして佐藤貢さんの『旅行記』も素晴らしかった。
彼の作品が好きだからということもあるが、
旅行記としての内容も、個展用に書かれた文章も、あとがきも、
どれも私の考える貢さんの「良さ」が出ていると思った。例えば「あとがき」の一文。



「よくよく考えてみると、今まで僕はことごとく「文章」、「言葉」にしてこなかった。例えば、展覧会の時のタイトル、作品の題名にいたっては、ほぼ「無題(untitle)」である。本当は、それすら僕にとっては必要ないのだが、表記上、仕方が無い様にも思う。」



おおいにうなづく!

静謐、無限、混沌、無言の存在感(絶対的な)というのは貢さんの作品に感じられることだ。

貢さんとは以前2、3度ソーイングテーブルで展示された時話す機会に恵まれた。
わたしはまだ学生で、とある展覧会企画の公募で最終審査までいったが結局選ばれなかった。
選ばれたら出品をお願いしていた貢さんは何というでもなくなぐさめてくれた。
私のことを全然知らないのに、なんて優しい人だろうと思った。
そしてこの本を読んでそんな印象の理由が少しわかったような気がした。
この本を贈ってくれた京都の友人は来月こちらへ来てくれるのだが、
「貢さんやっぱかっこええなー」「この部分すごない」とかきゃっきゃ言っている自分たちの姿が目に浮かぶ。






この夏の読書感想文をもって、友人たちに御礼申し上げます。



G・ガルシア=マルケス著、鼓直訳『百年の孤独』新潮社、改訳版


佐藤貢『旅行記(前編)』 iTohen press 2014年8月27日初版第一刷500部発行

























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